憧れの景観を日本の住まいへ――プロが明かす「世界のガーデンスタイル」の魅力と失敗しない設計術01
2026/09/07
第1回:【気候の壁を越える】イングリッシュガーデンの真実!茨城県の気候で美しく維持するための植栽・土壌リスクと成功条件
「茨城県」の「筑西市」や「つくば市」「結城市」「下妻市」周辺でマイホームを建てた後、「海外の映画に出てくるような『おしゃれな庭』を作りたい」と憧れを抱く方は少なくありません。住まいの印象を決定づける「外構工事」や「庭づくり」において、海外のガーデンデザインを取り入れるスタイルは根強い人気を誇ります。
しかし、SNSや写真集の美しい景観だけを真似してプランニングした結果、「夏を越せずに植物が枯れ果てた」「雑草と害虫の処理に追われて手入れが追いつかない」と後悔するケースが後を絶ちません。
地域の自然環境を知り尽くした「麗ガーデン」が、全5回シリーズの第1回として、世界中で愛される「イングリッシュガーデン(英国風庭園)」の魅力と、日本の気候で再現する際に知っておくべきシビアな維持管理リスクについて忖度なく解説します。
- イングリッシュガーデンが持つ普遍の美しさと構造美
イングリッシュガーデンの神髄は、自然の風景をそのまま切り取ったような「ナチュラルさ」と、植物の高低差を計算し尽くした「ボーダーガーデン(帯状の植栽)」にあります。
レンガや自然石を用いたアンティーク調のアプローチに、色とりどりの宿根草やバラが咲き誇る景観は、見る人に癒やしを与え、街並みの中でもひときわ目を引く空間を創り出します。直線的な現代住宅の外構にあえて有機的な植栽を合わせることで、建物全体のグレードを格段に引き上げる効果があります。
- 【重大なリスク】イギリスと日本の「気候差」が招く枯死と管理崩壊
憧れだけでイングリッシュガーデンを導入すると、日本の過酷な気候によって手痛い失敗を招きます。設計段階で以下のリスクを想定していなければ、美しい景観を維持することは不可能です。
- 「高温多湿な夏」による根腐れと病害虫の猛威
イギリスの夏は冷涼で乾燥していますが、茨城県の夏は過酷な高温多湿です。本場のイングリッシュガーデンで多用されるハーブ類や宿根草の多くは、日本の蒸し暑さに耐えられず、梅雨から夏にかけて根腐れやカビ系の病気(うどんこ病など)で一気に枯死するリスクがあります。
- 土壌の水はけ不足と粘土質土壌の罠
筑西市や下妻市などの平野部では、場所によって保水性が高すぎる粘土質土壌が見られます。水はけ(排水性)の悪い土壌にそのまま海外原産の植物を植えると、長雨の時期に土中の酸素が欠乏し、根が腐食して壊滅的な打撃を受けます。
- 剪定・除草の手間を甘く見た「ジャングル化」
自然な風合いを重視するスタイルだからこそ、放置すれば瞬く間に雑草が繁茂し、植物同士が日光を奪い合って乱雑な茂みに成り下がります。週単位での花殻摘みや適切な切り戻し作業ができない場合、美観は半年も保ちません。
- 茨城の風土で実現する「持続可能なイングリッシュガーデン」
英国風の趣を長く美しく保つためには、現地の植物をそのまま移植するのではなく、日本の暑さ・湿気に耐えうる「代替品種」をプロの目で厳選することが不可欠です。
- 気候適応力の高い宿根草・低木の選定
本場の雰囲気を壊さず、高温多湿に耐えるジャパニーズセージやアガパンサス、グラス類などを巧みに組み合わせます。
- 「土壌改良」と「暗渠(あんきょ)排水」の徹底
植栽前の段階でパーライトや腐葉土を漉き込み、必要に応じて水路を設けるなど、見えない地中の排水性能を高める基礎外構工事を怠りません。
まとめ
イングリッシュガーデンを成功させるカギは、表面的なデザインの模倣ではなく、地域の気候と土壌環境に合わせた「構造的な対策」にあります。「麗ガーデン」では、筑西市やつくば市、結城市、下妻市エリアの土質や日照条件を綿密に見極め、無理なく維持できる本物の庭づくりをご提案しています。
次回の第2回では、リゾートホテルのような優雅な空間を演出する「ドライガーデン(アメリカ西海岸・乾燥地帯風スタイル)」の魅力と、冬の寒さ・降雨がもたらす越冬リスクについて詳しく解説します。




























